2018/02/01

1月の読書メーター
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洪水はわが魂に及び (下) (新潮文庫)洪水はわが魂に及び (下) (新潮文庫)感想
多麻吉は言う「-「自由航海団」は、もともと自由な集まりだからな。誰がどのように理屈をつけて脱落しても自由なんだよ。-」/喬木は言う「われわれはおまえたちと同じ地上で滅亡するのが嫌だから、海に出るだけだ」/ーここへ出動してきて一日中暑さを我慢した機動隊員が、おれはもういやだ、あいつと船で出かけたいと思うことは、おおいにありうるなあ、と勇魚は言った。そうして、鯨と樹木の代理人を僭称してきた勇魚は、訪れる死を前にして「すべてよし!」と挨拶を送った・・・
読了日:01月29日 著者:大江 健三郎
洪水はわが魂に及び (上) (新潮文庫)洪水はわが魂に及び (上) (新潮文庫)感想
鯨と樹木のための代理人、大木勇魚とその息子ジンの物語。「自由航海団」のひとり、伊奈子(蝗)は言う。「オジサン、オ※※コ一発ヤッテミマショウヨ!」勇魚は言う。「人間も鯨も含めて、この地球上の大陸と海洋のすべての哺乳類が死滅してしまって、樹林も枯れつくして、そして「次の者」がやってくる日のことを考えているんだよ、」多麻吉は言う「すべての自動車が、すべての人間のものになれば、要件でどこかへ行く車はあっても、それは目的地に置きざりにされるわけだからね。理想的にいけば、道路を走る車は二分の一になるよ。」彼らの運命は?
読了日:01月26日 著者:大江 健三郎
新潮世界文学 25 ロマン・ロラン 2新潮世界文学 25 ロマン・ロラン 2感想
なつかしいアントワネットの弟オリヴィエとの同居生活。ペレニー伯爵夫妻の庇護を受け、クリストフは順調に音楽家として名を成していった。ペレニー伯爵夫人は、あのコレットの従妹グロチアだった。オリヴィエが殺されたあの日、クリストフは殺人を犯し、スイスに逃亡し、崇拝者ブラウンの家にしばらく居候していたが、やがてその妻アンナとの心中未遂、そしてアメリカに渡ったはずのグロチアとの再会、そして友情。時が経ち、グロチアの娘オーロラとオリヴィエの息子ジョルジュとの結婚。「私は豊かだ、豊かだ、私の心は満たされている」そして死
読了日:01月20日 著者:ロマン・ロラン
新潮世界文学 24 ロマン・ロラン 1新潮世界文学 24 ロマン・ロラン 1感想
ミンナ、ザビーネ、アーダ、コレット、グラチアなど幾多の女性がクリストフと出会い、そして別れていった・・・「・・・すべては過ぎ去ってゆく。言葉の思い出も、接吻の思い出も、愛し合う肉体の抱擁の思い出も。だが、多くのかりそめの形が群がっている中で、一度ふれあい、互いを認めた魂と魂の接触は、けっして消えうせるものではない。・・・」クリストフと再会しても触れ合うことはなく、アントワネット・ジャナンは、肺結核で死んでしまった。25歳だった。
読了日:01月07日 著者:ロマン・ロラン

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