2019/05/31
1973年
タイムレコーダーのある小部屋に机を並べて、御用組合の役員たちが、次期役員の選挙の投票を見守っていた。その中の一人H矢さんは、新婚1カ月ほどで離婚したらしい。風のうわさでは、見合い結婚で会社ぐるみで盛大な結婚式を挙げたものの、奥さんはある性病に感染していたらしい。それで離婚とは、仕方がないと思う。
さて、その役員選挙の投票というのは、役員たちが見守る目の前で裁判官投票のように、あらかじめ用意された役員候補の印刷された名前の上部にマルバツを付けるというやり方だった。普通の争いを好まない人たちは、目の前で監視されていることもあり、候補者全員に○をつけただろう。しかし、正義の味方天才黄金バットは、違っていた。全部にばつ印をつけたのである!なぜそうしたのか?H屋さん含む御用組合執行部三役がそろってオレのところにやってきて、詰問を始めた。
組合の支部では、会社の各課ごとに代議員を選出するようになっていて、不肖天才黄金バットが選出されたにもかかわらず、「業務課でも、角T君が代議員をやることになったんだね」と、支部長から言われたオレはあきれてものが言えなかった。御用組合とはよく言ったもので、会社の提示するベースアップ金額よりも低い金額を鬼の首でもとったように堂々と発表するような、支部長を退任したら会社の課長に昇進できるような、外国人をトップに据えなければ、自動車会社の存続も危うかった会社の子会社ともなれば、当然の行いだったのであろうか?
社員寮の一つだけの洗濯機が壊れても何の対応もしなかった寮監も組合前支部長。怒りに震えたオレは、その洗濯機を一人で運び出し、すぐ前の水がなく5メートルほど下の底が見える笊川に放り投げた。「一人で、どうやって投げ捨てたんだ」 という総務部長の質問が馬鹿馬鹿しい。オレを誰だと思っている、正義の味方黄金バットであるぞ。ファファファファファファ・・・・
さて、その役員選挙の投票というのは、役員たちが見守る目の前で裁判官投票のように、あらかじめ用意された役員候補の印刷された名前の上部にマルバツを付けるというやり方だった。普通の争いを好まない人たちは、目の前で監視されていることもあり、候補者全員に○をつけただろう。しかし、正義の味方天才黄金バットは、違っていた。全部にばつ印をつけたのである!なぜそうしたのか?H屋さん含む御用組合執行部三役がそろってオレのところにやってきて、詰問を始めた。
組合の支部では、会社の各課ごとに代議員を選出するようになっていて、不肖天才黄金バットが選出されたにもかかわらず、「業務課でも、角T君が代議員をやることになったんだね」と、支部長から言われたオレはあきれてものが言えなかった。御用組合とはよく言ったもので、会社の提示するベースアップ金額よりも低い金額を鬼の首でもとったように堂々と発表するような、支部長を退任したら会社の課長に昇進できるような、外国人をトップに据えなければ、自動車会社の存続も危うかった会社の子会社ともなれば、当然の行いだったのであろうか?
社員寮の一つだけの洗濯機が壊れても何の対応もしなかった寮監も組合前支部長。怒りに震えたオレは、その洗濯機を一人で運び出し、すぐ前の水がなく5メートルほど下の底が見える笊川に放り投げた。「一人で、どうやって投げ捨てたんだ」 という総務部長の質問が馬鹿馬鹿しい。オレを誰だと思っている、正義の味方黄金バットであるぞ。ファファファファファファ・・・・
2019/05/28
1966年
その日は、ある地方都市の高校の入学式をおえての最初の登校日。電車をおりて、同じ町から通う三年生の先輩二人とこちらもクラスが同じになった同級生一人、四人でゆっくり歩いていた。このままのペースで行くと、遅刻しそうなのに、先輩らは急ぐそぶりを見せない。追い越すのもなんだか気が引けて、そのままずーっと同行したので、案の定遅刻になった。「前代未聞だ。新入生が、登校初日に遅刻するとは、」こってり絞られたのは言うまでもない。願わくば、ひとこと「遅刻になりそうだから、走っていけ。俺たちのことはいいから」と言ってほしかった。ちなみに、その先輩の二人の現在は不明であるが、知りたくもない。同級生(死者に鞭打つようになるが、あえて言わせてもらう。中学3年の時同じクラスだった彼は、IQテストの答案を時間前から書き始めたり、借り出してきていた県内模試の前日隣の学校で行われた問題用紙そのまま当日の試験にのぞみ、見事?県で一番になった!そんな偽りの人生を生きて、何が楽しく、何を誇れるのだろう?その後、普通の私大に合格したのだが、国立大のバッジをつけて電車通学していたといううわさを聞いても、嘘だとは思えなかった。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏)は、五十になる前に心筋梗塞で死んでしまった。
あの頃は、野良犬もそこら中 みかけるような時代だった。通学中、街中で性交していた犬たちをみかけた。それを見ていた三十代のОLの隠微な笑いが頭から離れなくなる?
時は過ぎゆき、1968年 。しかし、それはまた別の機会の話だ。
あの頃は、野良犬もそこら中 みかけるような時代だった。通学中、街中で性交していた犬たちをみかけた。それを見ていた三十代のОLの隠微な笑いが頭から離れなくなる?
時は過ぎゆき、1968年 。しかし、それはまた別の機会の話だ。
2019/05/25
2019/05/23
税金
昨日、5ナンバー軽自動車の税金を納入してきました。12,900円でした。「ええええ、高い!おかしい?」と思った方は、こちら→
要するに、長年乗り続け愛着もわいた車に乗り続けようと思っていた老い先短い老人たちは、ここで選択を迫られるわけである。15%あがった税金を払い乗り続けるか、お得なエコカー?に乗り換えるか、それとも車に乗ることをやめてしまうか。
ここで、車に乗り続けようとする人々が、二手に分かれる。経済状態が思わしくないひとは、迷わず高くなった税金を払ってでも乗り続けるだろう。
問題は、ある程度経済的に余裕のあるひとが、目先のエコカー減税などの甘い汁にほだされ、老人の自分には不向きな車を選択してしまうことだ。まだ若い人ならともかく、使い勝手の違った車に乗れば、長い時間をかければ慣れてくるだろうが、長年乗り続けてきた経験値が消えることはないだろうし、とっさの時は外見上と同じく頭が真っ白になるだろう。
メカニックなことは、この先どの程度明らかになるかわからないが、今回の一連の老人たちの交通事故は、得したつもりが、実は大損した、目先の金に目がくらむとろくなことはない、補助金や助成金あるいは減税などのお上の策謀?に軽々しく乗ってはいけないということではないだろうか?
要するに、長年乗り続け愛着もわいた車に乗り続けようと思っていた老い先短い老人たちは、ここで選択を迫られるわけである。15%あがった税金を払い乗り続けるか、お得なエコカー?に乗り換えるか、それとも車に乗ることをやめてしまうか。
ここで、車に乗り続けようとする人々が、二手に分かれる。経済状態が思わしくないひとは、迷わず高くなった税金を払ってでも乗り続けるだろう。
問題は、ある程度経済的に余裕のあるひとが、目先のエコカー減税などの甘い汁にほだされ、老人の自分には不向きな車を選択してしまうことだ。まだ若い人ならともかく、使い勝手の違った車に乗れば、長い時間をかければ慣れてくるだろうが、長年乗り続けてきた経験値が消えることはないだろうし、とっさの時は外見上と同じく頭が真っ白になるだろう。
メカニックなことは、この先どの程度明らかになるかわからないが、今回の一連の老人たちの交通事故は、得したつもりが、実は大損した、目先の金に目がくらむとろくなことはない、補助金や助成金あるいは減税などのお上の策謀?に軽々しく乗ってはいけないということではないだろうか?
2019/05/21
1983年
まだ会社勤めをしていたころの話。水洗改造工事でお邪魔したお宅で、そこの奥さんは、仏壇のある部屋で我らにお茶出しをしていた。後で聞くと、その仏壇には奥さんの旦那の先妻の位牌が置かれていたのらしい。よくもまあそういうところに後妻にはいったものだと感心していたものだが・・・
数日後、当時では見かけなくなったいで立ちで新潟まで里帰りに向かった姿をみて、驚いたのを覚えている。(お茶箱を唐草模様の風呂敷に包んで、それを背負って徒歩で駅に足を運んでいく姿を見て・・・)よほど性根のすわったひとであったに違いない。
時代は変わったが、制服を半分以上たくし上げ背中の肌色のパンスト丸出しで 、あるドラッグストアで床掃除をしているアルバイト店員も性根のすわった女性であろう。見るに見かねて、「背中、でてるよ 」と親切心で優しく注意してあげたら、「あっ!うっ!」と彼女は絶句した・・・
数日後、当時では見かけなくなったいで立ちで新潟まで里帰りに向かった姿をみて、驚いたのを覚えている。(お茶箱を唐草模様の風呂敷に包んで、それを背負って徒歩で駅に足を運んでいく姿を見て・・・)よほど性根のすわったひとであったに違いない。
時代は変わったが、制服を半分以上たくし上げ背中の肌色のパンスト丸出しで 、あるドラッグストアで床掃除をしているアルバイト店員も性根のすわった女性であろう。見るに見かねて、「背中、でてるよ 」と親切心で優しく注意してあげたら、「あっ!うっ!」と彼女は絶句した・・・
2019/05/19
2019/05/16
2019/05/15
2019/05/13
2019/05/12
2019/05/11
森田公一とトップギャラン 下宿屋 cover Otoizumi No.855 昭和にご唱和��
20代半ば前に自ら命を絶ったあいつのアパートのオープンリールデッキから流れていたこの泥臭い曲を初めて聞いたときは衝撃だった・・・
2019/05/10
2019/05/09
1972年2月
嘱託のじいさんが、灯油の入ったポリ缶にホースをつけて、別のポリ缶に移し替えているのを見つめて、「あれ、いやらしいわね」と僕にささやいた結婚したての美しい彼女(新玉美千代を少し大柄にした感じ)は、昼食もそっちのけで、あさま山荘事件のテレビ中継を見続けていた!この頃はまだ、連合赤軍リンチ殺人事件は明らかになっていなかった。
2019/05/08
2019/05/07
1969年
1969年3月、ある地方都市の学生デモに飛び入り参加した。彼らがどのセクトに属していたかは分からないが、口々に「尊王・攘夷」と叫んでいた。尊王はともかく攘夷はないだろうと思いながら、頃合いを見計らって隊列を離れた。
あの年は、東大の入試が中止になったり、ベトナム戦争では、ソンミの虐殺が問題になったりしたが、そんなことより、自分自身にどう始末をつけるかということでいっぱいだった。
そういえば、同級生に「持続しない志」をもった、のちに、震災で原発が爆発した県の大学に入学した学生運動家がいたなあ。能書きは立派だった。しかし、「運動は、学生の特権だから、卒業したらやめる」そんな中途半端な奴の話にどんな説得力がある?バカヤロー。だが、そういった遊び感覚やゲーム感覚で、流行に乗り遅れまいとして参加していたのが、大多数だったんだろう。
2019/05/06
2019/05/01
4月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:3180
ナイス数:49
象の白い脚 (文春文庫 106-1)の感想
「シモーヌは真紅の唇を開けて笑った。顔に化粧がなくとも、ルージュだけは濃いので、よれた豚の皮に血を塗っているようだった。」1969年3月、ベトナム戦争たけなわの隣国の首都ビエンチャンでは、資本主義も共産主義もない、各国の諜報機関が暗躍し、汚職がまかり通る、いつの時代とも変わらない代理戦争が深く静かに行われていた。谷口爾郎の運命は?
読了日:04月30日 著者:松本 清張
小説東京帝国大学 (新潮文庫 ま 1-34)の感想
「だが、帝国大学に真の意味の大学の独立と学問の自由があり得るだろうか。・・・帝国大学はいうまでもなく国家予算で運営されている。簡単に云えば政府のヒモつきだ。」他、南北朝正閏論にふりまされた帝大出身の文部官僚など・・・「・・・・東京帝国大学なんちゅうやつは焼き払ってしまうがええ」と言い切った愛すべき奥宮健之や、吉野作造らと同時代を生きた哲学館出身の工藤雄三の手紙で、「奥歯に物がはさまったような感じ」に物語は終わる。
読了日:04月28日 著者:松本 清張
中央流沙 (講談社文庫)の感想
「つまり、本省側の希望する通りに審議会が結論を出すのである。世間では、審議会などというのは役人が表向き民主的な公平さを装いながら、裏では責任を回避するための機関だといっている。」2019年の今でも何も変わっていず、進んでもいないと痛感する。「ぼくだけが死ねば、そりゃ皆はいいかも分かりません。だが、そうはいきませんよ、西先生」と例外的に反発した課長補佐は殺されてしまう。「そこにはまた公務員と名は変わったものの、明治以来の官尊民卑の役人エリート意識が無意識に流れているともいえる。」こういった流れに山田は・・・
読了日:04月20日 著者:松本 清張
けものみち (新潮文庫)の感想
「ねえ、久恒さん。私ももう小娘ではないから、ズバリと云うわ。あなたはわたしの身体が欲しいんでしょ?」久恒は、色欲にかられまたヒトの弱みにつけこみ、権力を傘に自らの欲望を満たそうとする悪徳刑事!死んでもらいます。その他、作者の思惑により数々の悪人が死にました。キャリアもノンキャリアも関係ない。悪をなす者は多く、正義を行う者は少ないということだろう。
読了日:04月16日 著者:松本 清張
山びこ学校 (岩波文庫)の感想
戦後間もない1950年代、山形の山元中学校の生徒たちは、無著先生の指導のもと、考える人間に育っていった・・・「「『お国のため、天皇陛下のため、しっかりたのみます。銃後の守りはひきうけました。留守宅は心配しないように。』といって父を戦争に送ってやった人たちだ。それが今では【戦死者の遺族】などというと、めいわくそうにしている。」「『ばんちゃんは長い年月をこんな立場で生活してきたのか。さっぱり不平をいわずになあ』と思った。」
読了日:04月11日 著者:
鴎外の婢 (新潮文庫 ま 1-29)の感想
「また、銀行からの帰りに「ララバイ」に寄ることもなくなった。あの店は、いまや子守歌ではなく、地獄の歌に満ちていた。」悪女に取りつかれた銀行員の運命は?=書道教授/「その点、浜村は自分のような醜男は年をとってもあまり変わらず、かえって風格が出るとよろこんでいる。」好奇心が高じて、森鴎外に仕えた女中のひとりをたどっていくと・・・
読了日:04月07日 著者:松本 清張
黒地の絵 傑作短編集2 (新潮文庫)の感想
「夫はものうそうに言ったが、眼は輝いていた。」残された者は、何を?=二階/「先方は君たちより、もっと大きな苦労をもっていたのだ。・・・」=拐帯行/「どうだい、君も気づいたろう?戦死体は黒人兵が白人兵よりずっと多いだろう」=黒字の絵/「今度来るとき、いよいよ、この女が此処に居るかどうか分からないと思った。」=真贋の森/役人の弱みにつけこんで利権をあさる三流新聞記者ども=紙の牙/オミヤゲを要求する広告主=空白の意匠/「周吉はその無心の手紙に返事を出さなかった。・・・」=草笛/他、「装飾評伝」「確証」の二作品。
読了日:04月03日 著者:松本 清張
読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:3180
ナイス数:49
象の白い脚 (文春文庫 106-1)の感想
「シモーヌは真紅の唇を開けて笑った。顔に化粧がなくとも、ルージュだけは濃いので、よれた豚の皮に血を塗っているようだった。」1969年3月、ベトナム戦争たけなわの隣国の首都ビエンチャンでは、資本主義も共産主義もない、各国の諜報機関が暗躍し、汚職がまかり通る、いつの時代とも変わらない代理戦争が深く静かに行われていた。谷口爾郎の運命は?
読了日:04月30日 著者:松本 清張
小説東京帝国大学 (新潮文庫 ま 1-34)の感想
「だが、帝国大学に真の意味の大学の独立と学問の自由があり得るだろうか。・・・帝国大学はいうまでもなく国家予算で運営されている。簡単に云えば政府のヒモつきだ。」他、南北朝正閏論にふりまされた帝大出身の文部官僚など・・・「・・・・東京帝国大学なんちゅうやつは焼き払ってしまうがええ」と言い切った愛すべき奥宮健之や、吉野作造らと同時代を生きた哲学館出身の工藤雄三の手紙で、「奥歯に物がはさまったような感じ」に物語は終わる。
読了日:04月28日 著者:松本 清張
中央流沙 (講談社文庫)の感想
「つまり、本省側の希望する通りに審議会が結論を出すのである。世間では、審議会などというのは役人が表向き民主的な公平さを装いながら、裏では責任を回避するための機関だといっている。」2019年の今でも何も変わっていず、進んでもいないと痛感する。「ぼくだけが死ねば、そりゃ皆はいいかも分かりません。だが、そうはいきませんよ、西先生」と例外的に反発した課長補佐は殺されてしまう。「そこにはまた公務員と名は変わったものの、明治以来の官尊民卑の役人エリート意識が無意識に流れているともいえる。」こういった流れに山田は・・・
読了日:04月20日 著者:松本 清張
けものみち (新潮文庫)の感想
「ねえ、久恒さん。私ももう小娘ではないから、ズバリと云うわ。あなたはわたしの身体が欲しいんでしょ?」久恒は、色欲にかられまたヒトの弱みにつけこみ、権力を傘に自らの欲望を満たそうとする悪徳刑事!死んでもらいます。その他、作者の思惑により数々の悪人が死にました。キャリアもノンキャリアも関係ない。悪をなす者は多く、正義を行う者は少ないということだろう。
読了日:04月16日 著者:松本 清張
山びこ学校 (岩波文庫)の感想
戦後間もない1950年代、山形の山元中学校の生徒たちは、無著先生の指導のもと、考える人間に育っていった・・・「「『お国のため、天皇陛下のため、しっかりたのみます。銃後の守りはひきうけました。留守宅は心配しないように。』といって父を戦争に送ってやった人たちだ。それが今では【戦死者の遺族】などというと、めいわくそうにしている。」「『ばんちゃんは長い年月をこんな立場で生活してきたのか。さっぱり不平をいわずになあ』と思った。」
読了日:04月11日 著者:
鴎外の婢 (新潮文庫 ま 1-29)の感想
「また、銀行からの帰りに「ララバイ」に寄ることもなくなった。あの店は、いまや子守歌ではなく、地獄の歌に満ちていた。」悪女に取りつかれた銀行員の運命は?=書道教授/「その点、浜村は自分のような醜男は年をとってもあまり変わらず、かえって風格が出るとよろこんでいる。」好奇心が高じて、森鴎外に仕えた女中のひとりをたどっていくと・・・
読了日:04月07日 著者:松本 清張
黒地の絵 傑作短編集2 (新潮文庫)の感想
「夫はものうそうに言ったが、眼は輝いていた。」残された者は、何を?=二階/「先方は君たちより、もっと大きな苦労をもっていたのだ。・・・」=拐帯行/「どうだい、君も気づいたろう?戦死体は黒人兵が白人兵よりずっと多いだろう」=黒字の絵/「今度来るとき、いよいよ、この女が此処に居るかどうか分からないと思った。」=真贋の森/役人の弱みにつけこんで利権をあさる三流新聞記者ども=紙の牙/オミヤゲを要求する広告主=空白の意匠/「周吉はその無心の手紙に返事を出さなかった。・・・」=草笛/他、「装飾評伝」「確証」の二作品。
読了日:04月03日 著者:松本 清張
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