2019/06/02

1958年

 威風堂々にして大胆不敵とは、まさにこういうことか?のぞき見されているとはつゆ知らず、ずんずんと湯船のほうに、どこも隠さず正面から進んでくる成熟した女たち。惜しげもなくその裸体をさらしても、恥ずかしいとは思わないだろう。現代のヴィーナス!少しは恥じらいがあった方がいいのだが・・・
 「こらあ、なにやってる」町内にたった1件の銭湯を営業しているところの同級生の息子 にさそわれて、焚口に作られた覗き穴から凝視していたのがばれたのだ。なぜ?大声で怒鳴ったのは、その銭湯のおやじ、つまり経営者。彼が、われら小学生低学年の男たちのために覗き穴を作ったのだろうか?その後どうなったのかは記憶にございません。
 その友達から家に遊びに来るといわれたが、自分の家があまりにもみすぼらしく思い、恥ずかしかったので、あちこちよその家のほうへ引きずり回したが、ついに観念し自分の家に着いたら、そこがなんだかよそよそしく、自分の祖母をみても他人の家のように見えてきた。
 蛇足ですが、その祖母は強い左利きで、まだ水道を引いてない時代、水がめは台所の流しの左側にあった。鎌とかも左手で使ったらしい。左利き用などなかった時代、どう使ったのか?頭のほうも少し左巻きだったかも?その血を引き継いだのか、どうしても右手で独楽をまわせなかったオレは、左手で試してみたら回せるようになった!

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